「どんなことにも興味があります」
なるほどなーと思った記事です。
http://cyblog.jp/modules/weblogs/4071
全体的にもとてもためになるけど、一番おおっと思ったのがこの一言。
何にでも興味津々になるのは難しい。
「どんなことにでも興味を持ってます!」とか言うのは簡単だけど
ていうか、そういう自己紹介をしているライターは山ほどいるわけだけど
実際にはそんなにあれこれ興味を持つのは簡単じゃない。
だいたいの人は、自分の好きなもの以外には、もう全然と言っていいくらい興味を持ってない。
もう、清々しいくらいに持ってないと思う。
コンビニや本屋に、あれほど多くの種類の雑誌があふれているのに
手に取る本はほんの一冊か二冊で、しかもそれさえも、最初から最後までページをじっくり読んでいる人なんて
見たことない。
CDやファッションだってしかり。
「どんなことにでも興味あります!」って人ほど、何にも興味持ってなさげだけどなぁ。というのは単なる主観。
「いや、そんなことない」という人も、結局は自分の趣味の範囲内でしか、興味持ってないと思うよ。
もしくは”必死に”・”努力して”興味を持とうとしているはず。
興味を持とうと努力したところで、たいていの場合、「どんなことにでも」の範囲って、Yahooのトップニュースを一通りずらっと眺める、くらいじゃないか。
それをどう克服するか、っていうのがプロなわけだ。
興味はないけど、プロならば興味を持たなければならない。
本当に天然のまま「どんなことにでも興味が持てる人」がいるとしたら、ちょっと天才とかに近いかもしれない
世界は変わっていない
最近思い出すのは20歳くらいの頃。
たいして輝かしい時代でもないんだけど……
あの頃、何かいろんなものでいちいち大げさに感動したり怒ったりしていて
その感覚は今も失ってはいないんだけど
その時美しいと思ったものは、今でももちろん美しいと感じるんだけど
だけど、さすがに、同じような鮮明さで美しいものをとらえ続けるのは
体力使うんだと、最近気付くようになった。
世界は変わっていないのに
私の目が、感動できるはずのもの、美しいものをスルーしている時がある。
空が青いのとか、街に音楽流れているのとか、当たり前に感じたりしないように努力している。
世界は変わっていないというのに。
御堂筋KAPPO
今日、ってもう昨日かー
は、朝から御堂筋KAPPOにお出かけ。かつては御堂筋パレードと呼ばれていたイベントをバージョンアップして、3年くらい前から名前を変えて実施しているらしい。
正直そんなに期待していたわけでもないけど、10月10日と言えば体育の日だし、晴れているなら、やっぱり出かけるべき日であるだろう。
歩行者天国は解放感あってわくわくする。御堂筋の真ん中を歩けるのは気持ちよかったな。
朝までに仕上げる仕事があるんで手短に言うと、
今日の収穫はだいたいこんな感じ。
●橋下知事をナマで見たこと(きゃー!かっこいい、て感じでした。私は正直ファンです)
●歩道に出てた屋台で富士宮焼きそばを食べた(B1グランプリで1位の焼きそば。麺のコシは確かに衝撃。おいしかったです)
●シマクマガンホーズのライブを見学(今じわじわと人気を集めているかっこいいおじさんバンドです。盛り上がった)
●地域物産展みたいなので山梨の信玄もち買った(これはまだ食べてない)
明日も休みかー
ひとり村上春樹祭り
※あらすじをまともに紹介していないので、本を読んでない人には意味わかんなくてつまんないと思う。ネタバレもあるし。春樹好きじゃない人はスルーしてください。
「世界の終りと、ハードボイルドワンダーランド」この話が一番好きかも。というか世界観がしびれる。一番面白いかというとそうでもないけど、一番好き。好きなことと優れているということは別だ。
自分の頭の中にある、永遠の街。閉じられて完成された世界。それだけでクる人にはクる。
“世界の終り“という主人公が頭の中に無意識に作り上げた街は、ユートピアではない。それどころか、寂しくて虚しくて、閉塞感ばかりがつのる場所。何でそこには楽器もなければ本もないんだろう?それどころか人々の心までがない。”世界の終り“が、自分の心が安住するための最後の楽園だとしたら、主人公ってばいったい何を望んでいるんだ?
図書館の娘を、愛する意味とはなんだろう。自分が作り上げた世界の中の架空の異性を愛するという選択。それは自然なことなのか、世界が終るくらいあり得ない奇跡だったのか。
太ったピンクの娘は、満たされているから太っている。全身を希望で満たされているから、太っていても魅力的なのだ。主人公が彼女に惹かれながらも一線は超えないのは、ピンクの娘はそのままで十分満たされているからではないだろうか。
過食症の女の子は、飢えているから何を食べても太ることがない。貪欲にむさぼり続けても、常に飢えてお腹をすかせている。主人公が最後に過ごす相手に彼女を選んだのは、彼女が飢えているからだと思う。
というか、主人公が彼女に興味を持ったのは、彼女が働いていたのもまた“図書館”であったから。それだけのことじゃないか、という気もしている
もっとも好きな部分は、主人公が現実での最後の十数時間を過ごす間のエピソード。ここの部分だけは村上春樹じゃないと書けないなあ、と思う。雨が上がって、クリーニング屋の前を通るあたりから最後までがすばらしい。そこから、女の子とイタリアン食べるまでのくだりが大好きで、そこばかりループして読んだりする。なんだかわからないけど。
意味わからんけど面白い。としか言えない作品。初めて読んだとき、「これでいいの!?」と驚愕した。「あなたには“何か”がある」みたいな表現をする作家は少なくないけど、その“何か”の正体を明かさずにとにかく“何か”で押し通すのってアリなのか。村上春樹は、普通だったら許されないような抽象的で曖昧な表現を堂々としてる。そして許されてる。そのへんが、とにかく稀有な作家なんだという気がしている。
そういう意味で意外に思ったのが、「謎の女はクミコだ」とはっきり言い切ったところ。それは断定された事実で、その他の解釈の余地はない、ということだろうか。個人的には、ワタヤノボルはそんな悪いやつとも思えなかったけど、彼の中にある“悪”って何を指すのだろう?クミコの中にある“悪”は、何となくわかる気がする。
「ダンスダンスダンス」
これは意味がわかって(全部わかるわけじゃないけど)面白かった。“羊”シリーズのラストになるこの作品。まさかのハッピーエンドだし。村上春樹は淡々とのんびりしているようで、何気にハッピーエンドって少ない。後味悪いとまではいかないけど、何とも言いようのない、切なくてもどかしい気持ちになるのが珍しくない。「ノルウェイの森」とか、「国境の南、太陽の西」なんかは、はっきりと鬱になる。それを思ったら、この作品はほっとする終わり方かも。五反田君があんな風になるのは悲しかったけど。でも、彼は初登場時から破滅の予感がある人だし、主人公と仲良くなるあたり、“鼠”と似た要素があってもおかしくないもんね。
キキはなんか、前作とキャラが違う気がして、ちょっとこじつけな気がしないでもなかった。もしかして、彼女に逢ったというのは主人公の妄想ってことかもしれない。「羊をめぐる冒険」に出てきた耳の綺麗な女の子は、普通の人生に戻ってしまって、二度と主人公とは会えなくなってしまったんじゃないだろうか。この作品に出てくるキキは、全く別の存在ってことで。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)新装版 (新潮文庫)
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うれしいこととつまらないこと
うれしいこと
先月やった仕事のブツが上がってきた。地元近くにある某建設企業の会社パンフレット。
私が担当したのはキャッチコピーと社長インタビュー含む、テキスト全部の執筆。ライティングだけの仕事としてはギャラも多いほうだったし、何より仕事自体が楽しかった。パンフレットの企画そのものもよくできていたし、デザインもカッコよかった。やっつけじゃない仕事というのは、人を真摯にさせ、そのうえで幸せな気持ちにさせる。テンプレじゃない仕事をしたい。卑屈なのはつまらない。そういう意味でも充実感を感じる、良い仕事だった。ライティングのレベルがまだ十分とは言えないのが申し訳なかったが、完成した冊子を眺めては、密かに満足している。まあ、悪くない。結構いいんじゃないかと思う。いい仕事を眺めて飲むお酒は美味しい。
つまらないこと
文字にするのもバカバカしい。結構ショックを受ける自分が浅ましいと思う。
女って欲張りだよなぁ。我ながら。
ゆびさきのつぶやき
こんな一行を書き始めるのに意味なんていらない。
悩みもいらない。感動もいらない。テンションの高さも特には必要ない。
ただ、立ち止まって信号をじっと見つめるかのように、キーボードに向かえばいい。
自分のことにさほど興味がなくなってもいい。
部屋に入るためのカギがない。待ち合わせをするにも連絡はない。
マクドナルドに人影はない。
美味しいコーヒーが飲みたい。寝るのが遅くなってもいい。
国勢調査票をさっさと出さなければならない。シートは鉛筆で記入せねばならない。
雪は降ってない
雨も降ってない
風も吹いてない
優しい気持ちは悲しい
明るい気持ちは美しい
とりとめのない歌が、いつも聞こえてくるから
わたしはまだ、感動することと、怒り続けることを、やめない。