歴史でたどるあのモノガタリ 〜戦国時代編〜

さて、もうお忘れの方も多いとは思いますが、久々に昔のシリーズ引っ張り出します。

戦国時代編は……。以前ならあんまり興味ない感じだったのですが、ここ一年は以下の2作品で認識変わりました。

センゴク宮下英樹……天正記、桶狭間含む。一巻からじっくり読んだら面白かった! 読まず嫌いは損だとつくづく思った。長い間手をつけてないままだったんだよなー。作者には「どんな立場の人間も、ベストを尽くして生きたはず」っていう信念があるみたい。

 主人公のセンゴクをはじめとして、一般に、「ぱっとしない」評価の武将が生き生きと描かれている。記録に残すとたった数行で終わるひとつの戦記に、どれだけのドラマが繰り広げられたことか。

死をくぐりぬけ、死ぬ瞬間までを生きる。戦国武将たちがみんなけなげ。
しかし心なしか天正記8巻から絵が雑になった気もするがどうなのか。


へうげもの山田芳裕……これはまたまったく違う角度の戦国武将もの。茶道って、数寄の道って面白いなぁ。時代ものはともかく人間の欲を描いたものだけど、それが物欲っていうのが面白い。

茶道をめぐる、数々の名物。高麗ものの井戸茶碗、国焼きの黒茶碗、色鮮やかな南蛮のガラスの杯……

「なんでも鑑定団」がいっそう好きになりそうな作品。

人はとにかく必死で生きるものだけど、そのスタイルは様々。
命をかけて趣味に走るというのはまた、鬼気迫る執念でもあるわけで。

センゴクと登場人物がかぶるのも面白い。センゴクの中では英雄でも、へうげものではセンスのない「ダサいやつ」扱いだったりする。一見ギャグとしか思えないエピソードが、意外に史実なのにも驚く。早く11巻読みたい!

センゴク天正記(9) (ヤンマガKCスペシャル)

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へうげもの(10) (モーニング KC)

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